2017年 IPO結果まとめ - マザーズの勝率は98%!

2018-01-06 20:00

2017年のIPO結果をまとめました。2017年のIPOは合計94件でした。(内、REITが2件、インフラファンドが2件)

日本郵政グループが上場した2015年、JR九州が上場した2016年に比べると2017年のIPOは目玉となる大型IPOはありませんでしたが、年末にSGホールディングス(佐川急便)の上場がありました。

一方で年末に上場したヴィスコテクノロジーズの初値を付けてからの株価の上昇等、セカンダリーで注目を集めた銘柄もありました。

1)上場市場別のIPO件数
2)初値の勝率は? 84勝10負で勝率89.4%
3)初値騰落率は? 最高518.2%!
4)利益額(初値売りした場合)は? 最高114万円!
5)上場月別の結果は? 4月は勝率60%と最低

なお、残念ながらエスキュービズムとアトリエはるかの2件が上場中止となりましたが、この2件は集計の対象外としています。
#参考:IPO承認後に上場延期(上場中止)!その後どうなる?!

1)上場市場別のIPO件数

上場市場別のIPO件数は以下の通りです。

市場IPO件数
東証1部11件
東証2部8件
JASDAQスタンダード19件
東証マザーズ49件
名証2部1件
札証アンビシャス2件
東証REIT2件
東証インフラファンド2件

*複数の市場に同時上場した場合、東証をメインにカウント

円グラフに整理すると下図となります。


2017年のIPOは、東証1部、東証2部の「本則市場」への直接上場も1/4近くあったことが分かります。

2)初値の勝率は? 84勝10負で勝率89.4%

2017年に新規上場した94銘柄の内、初値が公開価格を上回った銘数柄は84銘柄、下回った銘柄数は10銘柄となり、勝率は89.4%でした。

2017年も引き続き非常に高い勝率が維持されています。

初値が公開価格を下回った銘柄は
・マクロミル(東1)
・日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(東イ)
・スシローグローバルホールディングス(東1)
・ウェーブロックホールディングス(東2)
・LIXILビバ(東1)
・西本Wismettacホールディングス(東1)
・MS&Consulting(東M)
・カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(東イ)
・アルヒ(東1)
・プレミアムグループ(東2)
の10銘柄でした。

東証1部、東証2部、東証インフラファンドに集中しており、東証マザーズからは1銘柄のみでした。

東証マザーズには49件、JASDAQスタンダードには19件のIPOがありましたが、実に68銘柄中67銘柄で初値が公開価格を上回る結果です。

■市場別の勝率

市場別の勝率は下図の通りです。

市場勝率勝ち銘柄数負け銘柄数
東証1部55%6件5件
東証2部75%6件2件
JASDAQスタンダード100%19件0件
東証マザーズ98%48件1件
名証2部100%1件0件
札証アンビシャス100%2件0件
東証REIT100%2件0件
東証インフラファンド0%0件2件

*複数の市場に同時上場した場合、東証をメインにカウント

IPO件数も多い中で勝率100%のJASDAQスタンダード、勝率98%のマザーズの勝率の良さが際立っています。

一方で東証インフラファンドの上場2銘柄は共に公募割れとなっており、残念ながら不人気さが伺えます。(インフラファンドのIPO結果まとめはこちら)

3)初値騰落率は? 最高518.2%!

初値騰落率は、
・平均値:107.6%
・中央値:  87.2%
・最高値:518.2%
・最低値:  -6.0%
という結果でした。

また、初値騰落率が100%を超えた銘柄(=初値が公開価格の2倍を超えた銘柄)は43銘柄ありました。

■初値騰落率トップ10

初値騰落率のトップ10は以下の通りです。

銘柄名上場市場上場日公開価格初値初値騰落率
トレードワークスJQS11/292,200円13,600円518.2%
ウォンテッドリー東M9/141,000円5,010円401.0%
ビーブレイクシステムズ東M6/151,670円7,700円361.1%
ポエックJQS11/28750円3,280円337.3%
ユーザーローカル東M3/302,940円12,500円325.2%
シャノン東M1/271,500円6,310円320.7%
エル・ティー・エス東M12/14680円2,810円313.2%
サインポスト東M11/212,200円8,530円287.7%
インターネットインフィニティー東M3/211,320円5,040円281.8%
力の源ホールディングス東M3/21600円2,230円281.8%

*複数の市場に同時上場した場合、東証をメインにカウント

トレードワークスの場合は、初値で売却するだけで100万円を超える利益が出た計算です。

■市場別の初値騰落率

続いて、市場別の初値騰落率は以下の通りです。

市場
初値騰落率
(単純平均)
IPO件数勝率
東証1部12.5%11件55%
東証2部22.5%8件75%
JASDAQスタンダード126.2%19件100%
東証マザーズ145.7%49件98%
名証2部53.8%1件100%
札証アンビシャス102.8%2件100%
東証REIT3.4%2件100%
東証インフラファンド-4.5%2件0%

*複数の市場に同時上場した場合、東証をメインにカウント

4)利益額(初値売りした場合)は? 最高114万円!

単元株を初値売りした場合の利益額は、
・平均値: 204,306円
・中央値: 142,500円
・最高値:1,140,00円
・最低値:  -28,500円
という結果でした。

*利益額の計算に売却時の手数料は含めていません

当選確率を考慮せず非常に単純化すると、IPOに当選すると14万円〜20万円程度の利益が出る銘柄が2017年の平均的なIPO銘柄と言えそうです。

■利益額トップ10

利益額のトップ10は以下の通りです。

銘柄名市場上場日公開価格初値利益額
トレードワークスJQS11/292,200円13,600円1,140,000円
ヴィスコテクノロジーズJQS12/134,920円15,000円1,008,000円
ユーザーローカル東M3/302,940円12,500円956,000円
サインポスト東M11/212,200円12,500円633,000円
ビーブレイクシステムズ東M6/151,670円7,700円603,000円
モテナ東M4/63,400円8,050円550,000円
SKIYAKI東M10/263,400円8,400円500,000円
シャノン東M1/271,500円6,310円481,000円
UUUM東M8/302,050円6,700円465,000円
ディーエムソリューションズJQS6/202,500円7,100円460,000円

*複数の市場に同時上場した場合、東証をメインにカウント
*利益額は(初値 - 公開価格)× 単元株数で算出

初値騰落率のトップ10と利益額のトップ10では半分の銘柄が入れ替わっています。

利益額で上位に入るIPO銘柄は公開価格が2,000円〜3,000円を超える銘柄多い事が分かります。

■市場別の平均利益額

市場別の平均利益額は以下の通りです。

市場平均利益額最高利益額最低利益額IPO件数
東証1部20,773円120,000円-28,500円11件
東証2部27,050円108,000円-10,000円8件
JASDAQスタンダード270,973円1,140,000円5,000円19件
東証マザーズ269,684円956,000円-3,000円49件
名証2部70,000円70,000円70,000円1件
札証アンビシャス159,850円173,200円146,500円2件
東証REIT8,000円14,000円2,000円2件
東証インフラファンド-4,400円-3,800円-5,000円2件

*複数の市場に同時上場した場合、東証をメインにカウント

やはりJASDAQスタンダード、東証マザーズ、札証アンビシャスの「新興市場」に新規上場を果たした銘柄で大きな利益となる結果が見て取れます。

東証2部上場は人気出づらいと言われることもありますが、利益額を見る限りは東証1部と大きな違いは見られません。(東証1部上場の場合、上場の翌月末時点でTOPIXに組み入れられます)

5)上場月別の結果は? 4月は勝率60%と最低

上場月別の結果もまとめました。

上場月別のIPO勝敗(2017年)

2017年は12月に「IPOラッシュ」があった記憶が強いものの、実はIPO件数も勝敗も3月と同水準でした。

初値が公開価格を上回ったかどうかの勝敗だけで見ると、同日上場の多くなるIPOラッシュも大きな影響はなかったと言えそうです。

一方で4月は勝率60%と平均値を大きく下回っていますが、公募割れしたのは
・ウェーブロックホールディングス(東2)
・LIXILビバ(東1)
の2銘柄で、共に上場市場は東証の本則市場でした。

東証1部の勝率は55%、東証2部の勝率は75%の水準にあるため、4月単月の勝率が60%と低い結果と時期の関係性は読み取れません。

2017年のIPO結果まとめ

2017年のIPO結果は、
・勝率:89.4%
・平均初値騰落率:107.6%
・平均利益額:204,306円
と総じて高い水準でした。

一方で東証1部に直接上場したIPOの勝率は55%と低水準だった点は残念なところです。また、東証インフラファンド上場の2銘柄は全てで初値が公開価格を下回る「公募割れ」となり、2018年以降のインフラファンドのIPOでは2017年の結果が意識される可能性があります。

2018年のIPOはREITの「CREロジスティクスファンド投資法人」からスタートです。

2018年のIPO投資もスケジュール管理には「IPO手帳」を是非ご利用ください。

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