三菱UFJモルガン・スタンレー証券の特徴 - IPO投資ルール

2017-10-16 18:00

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のIPOに関する特徴を解説します。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、大型IPOを中心に主幹事を年に5件前後務めています。

IPO投資のルール(抽選から資金、購入申込、ペナルティまで)が非常に特殊なため、ルールをしっかりと理解することが重要な証券会社です。

抽選申込時点で買付余力は必要ですが、資金拘束もなく同一資金での重複申込も可能なため資金効率の観点では厳しくはありませんが、当選または繰上当選から購入申込の締切までのスケジュールが非常にタイトな点に注意が必要です。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のIPO抽選ルール

抽選配分の割合10%
前期型・後期型前期型
資金が必要なタイミング抽選申込時点(資金拘束なし)、抽選日の前営業日24:00
同一資金での重複申込可能(抽選日が同日の場合を除く)
抽選方式完全公平抽選
抽選結果の名称当初当選、次点
当選後の辞退ペナルティあり
主幹事の多さ
・2016年:2件(7位)
・2015年:7件(6位)
・2014年:5件(5位)
幹事の多さ
・2016年:23件(11位)
・2015年:27件(12位)
・2014年:28件(9位)
口座数
130万口座(2017年3月末時点)
NISA対応NISAでIPO株の購入可能

三菱UFJモルガン・スタンレー証券におけるIPO投資の特徴

1)大型IPOの主幹事が多い
2)資金ルールが非常に特殊
3)当選結果が「当初当選」と「次点」の2種類み
4)当初当選から購入申込のスケジュールが非常にタイト
5)当選後の購入辞退はペナルティあり
6)次点から繰上当選を狙うには買付余力を満たした状態で待つだけ

1)大型IPOの主幹事が多い

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、主幹事実績が
・2016年:2件
・2015年:7件
・2014年:5件
と多くはないものの大型IPOの主幹事を多く務めています。(共同主幹事を含む)

例えば、
・2017年:マクロミル
・2016年:九州旅客鉄道、コメダホールディングス
・2015年:日本郵政、かんぽ生命保険、ゆうちょ銀行、ベルシステム24ホールディングス
・2014年:日本リート投資法人、ジョイフル本田、アキュセラ・インク
・2013年:サントリー食品インターナショナル、日本プロロジスリート投資法人
など、時価総額または吸収金額が数百億円以上の大型IPOで主幹事(共同主幹事を含む)の実績があります。

なお、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、2014年〜2016年の3年間合計で、主幹事案件数が6位となります。

#参考:IPO主幹事・幹事ランキング(2014年〜2016年)

口座数は、野村證券、大和証券、SMBC日興証券と比べると少ないため、大型IPOの当選を狙う場合には特に有利な証券会社と考えられます。

IPO抽選の当選確率を上げる方法(IPO投資の基本)の主幹事を狙う」に記載した通り、主幹事証券は引受株数全体の8割近くを引き受けるため、主幹事証券からの当選者数は多くなります。

2)資金ルールが非常に特殊

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の資金ルールは非常に特殊です。

まず、三菱UFJモルガン・スタンレー証券では「需要申告」ではなく「抽選申込」と呼びますが、抽選申込時点で「申込金額相当額」(目論見書等に記載されている仮条件の上限×申込株数)の買付可能金額が必要です。

この時点では買付可能金額(買付余力)から申込金額相当額は差し引かれません。(=資金拘束なし)
「資金チェック」のみが行われます。

ただし、抽選日の前営業日24:00に申込金額相当額(申込代金)が買付可能金額から減算(差し引かれ)ます。
#厳密には、この減算処理が抽選日前営業日の24:00〜順次行われます。

この時点で買付可能金額が不足している場合は、抽選対象外となり、条件決定日の朝に申込照会の「申込状況」欄に「残高不足」と表示されます。

また、同一資金での重複申込は可能ですが、複数のIPO銘柄で上記の減算処理が同日に行われ場合(=複数IPO銘柄の抽選日が同じ場合)、申込代金の合計額が減算されます。ここで注意が必要なのは、合計金額が減算出来なかった場合には、同日条件決定を予定している全ての申込抽選が対象外になる点です。つまり、例えば、A銘柄(申込代金10万円)とB銘柄(申込代金20万円)の抽選日が同日の場合、抽選日の前営業日24:00に30万円以上の買付可能金額がなければA銘柄もB銘柄も抽選対象外となってしまいます。

■三菱UFJモルガン・スタンレー証券の資金ルールまとめ

三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、
・抽選申込時点では、申込金額相当額(仮条件の上限額 × 申込株数)の買付余力が必要
・抽選申込時点では資金拘束はなし
・抽選日の前営業日24:00時点では、申込金額相当額の買付余力が必要
・複数銘柄の抽選日が同日の場合、申込金額相当額の合計金額の買付余力が必要
・抽選日の前営業日24:00時点で買付余力が不足している場合は抽選対象外
となります。

#参考:IPO投資で資金が必要なタイミング一覧(証券会社別)

3)当選結果が「当初当選」と「次点」の2種類のみ

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の当選結果は「当初当選」と「次点」の2種類しかなく「落選」が存在しません。

「当初当選以外は全員が次点」となります。#抽選対象外を除く

そのため、他社における「補欠当選」とは意味合いが大きく異なります。

なお「証券会社の口座数一覧(IPO抽選倍率のヒント)」に記載の通り、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の口座数は2015年3月時点で残あり口座数が130万口座となります。

#参考:IPO抽選結果の名称一覧(証券会社別)

4)当初当選から購入申込のスケジュールが非常にタイト

三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、当初当選から購入申込の締切までが非常にタイトなスケジュールとなっています。

当初当選の購入手続期間は、募集期間初日の午前8:00~翌営業日の午前3:00です。
#募集期間は、いわゆる購入申込期間のことです。

事実上、当選した翌日中には購入申込が必要となります。

5)当選後の購入辞退はペナルティあり

三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、当選後(当初当選後)に購入辞退または購入申込を行わなかった場合「1ヶ月の抽選申込不可、抽選前の申込明細の取消」というペナルティが課せられます。

購入辞退には、明示的に「購入辞退」を行った場合だけでなく、購入申込期間内に購入申込を行わなかった場合も含まれるため、単純に抽選結果を確認し忘れてしまったり、購入申込を忘れてしまった場合にも、当該ペナルティの対象となるため注意が必要です。

当選後の辞退・キャンセル・見送りでペナルティが発生するのは、2017年10月現在、主要な証券会社の中ではと三菱UFJモルガン・スタンレー証券とSMBC日興証券、岡三証券の3社です。

#参考:IPO当選後のキャンセル(購入辞退)でペナルティがある証券会社

6)次点から繰上当選を狙うには買付余力を満たした状態で待つだけ

三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、次点(いわゆる補欠)から繰上当選を狙う場合、他証券で必要な「購入申込」は不要です。

特別な申込等を行わなくても、買付余力(買付可能金額)を満たしている場合、順次、繰上当選となります。(繰上当選とならなかった場合には「当選せず」と表示されます)

繰上当選となった場合には、その後、購入申込を行います。

なお、補欠当選からの購入申込もスケジュールは非常にタイトで、繰上当選の購入手続期間は、募集期間初日の午前8:00~翌々営業日の午前3:00です。

上述の通り当初当選した場合の購入申込期間は「募集期間初日の午前8:00~翌営業日の午前3:00」ですので、当初当選のキャンセル発生は、明示的な購入辞退を除くと購入申込期間に購入申込が行われなかった場合のため、次点からの繰上当選はこの「翌営業日の午前3:00以降」に多く発生すると予想されます。

そのため、多くの繰上当選の購入申込も事実上、繰上当選から1日以内に購入申込を行う必要があると想定されます。

IPO投資における「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、特に大型IPOの主幹事実績が多く、口座数も大手総合証券会社の中では相対的に少ないため当選確率は高めと予想されます。

ただし、IPO投資のルールが非常に特殊なため注意が必要な証券会社です。

・抽選申込時点では買付余力が必要なものの資金拘束はなし
・抽選日の前営業日24:00には買付余力が必要
・複数銘柄の抽選日が同日の場合には合計額分の買付余力が必要
・当選結果は「当初当選」と「次点」のみ
・当初当選から購入申込の締切が短い
・当選後の購入辞退はペナルティあり
・次点からの繰上当選は買付余力を満たした状態の口座から順次繰上当選
・繰上当選から購入申込の締切も短い

大型IPOだけでなく東証マザーズ上場のベンチャーIPOの主幹事や、主幹事ではない幹事を務める機会も年20件程度あるため、チャンスを逃さないように注意が必要です。

#留意事項:当内容は全て「インターネットトレード」からの手続きを前提にしており、営業店(取引店)での申込手続きは異なる場合があります。

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